ビューホットってどんな治療?
この記事のポイント
- ビューホットとは、フラクショナルRF呼ばれる高周波を照射して汗腺の組織を破壊するワキガ・多汗症治療
- 手足の多汗症やスソワキガ、チチガなど狭い範囲の治療もできる
- 施術当日~翌日に汗・ニオイの減少を実感できる
- ワキガ・多汗症治療の中でも特に施術時間が短く、ダウンタイムがほぼない
- 自由診療のため費用が高額だが、両脇の施術はモニター価格を用意しているクリニックもある
ビューホットとは、スタンプ状の36本の細い針を患部に刺して、針先から「フラクショナルRF」と呼ばれる高周波を照射することで、汗のもとであるアポクリン腺とエクリン腺の組織を熱破壊するワキガ・多汗症治療の施術です。
ミラドライと同様、汗腺そのものを破壊するので、多くの場合施術翌日から効果を実感でき、しかも一度破壊された汗腺は再生しないため半永久的な効果が期待できます。
細い針で施術するので傷跡は小さなかさぶたのみで、ダウンタイムもほとんどありません。施術時間も両脇で約30分程度と「切らないワキガ・多汗症治療」の中でも短く、施術当日からシャワー入浴もOKです。
また、ミラドライと違い手足や狭い範囲の照射もできるので、チチガやスソワキガといったデリケートゾーンの治療や、手足の多汗症治療も可能です。
なお、すべてのワキガ・多汗症治療に言えることですが、施術を受けた患者さんの年齢が30歳以下の場合、細胞の成長が活発で皮膚の組織も成長し続けているため、治療後に新しく成長した汗腺から再び汗やニオイが発生する場合があると言われています。また、自由診療のため費用は高額です。
ビューホットの効果はすぐに出る?効果は継続する?
ビューホットは、汗・ニオイの原因である汗腺の組織そのものを破壊する施術なので、多くの方は施術後当日~翌日には汗やニオイが減った効果を実感できます。その後、2週間~1ヶ月程度かけてさらに汗・ニオイが軽減していくことが多く、個人差はあるものの1回の施術で90%近くの方が症状の改善を実感しています。
1回の施術でも効果は十分に期待できますが、再発が不安な方やより確実な効果を実感したい方は、1回目の施術後2回目の施術を受けることもあります。1回目の経過を観察後必要であれば受ける施術なので、1回目より料金が割引されていたり、一定の期間内であれば無料で2回目の施術が受けられる保証付きのプランを用意しているクリニックもあります。
ビューホットのメリット・デメリット
ビューホットはワキガ・多汗症治療の中でも施術時間が短くダウンタイムがほぼないため日常生活への影響が少なく、周りにバレずに治療しやすい点が人気です。しかし、自由診療のため治療費用が高額で、他のワキガ・多汗症治療と同様に汗腺が残ってしまった場合再発の可能性があるといったデメリットもあります。
どの施術にもそれぞれメリットとデメリットはあるので、予算や施術による日常生活への影響、どの程度症状を改善したいかなど、治療における自分の優先順位を踏まえた上で医師と相談して決めることが大事です。
ビューホットのメリット
- ニオイ・汗の量ともに施術後すぐに効果を実感できることが多い
- 手足の多汗症やスソワキガ、チチガなど狭い範囲の治療もできる
- スタンプ状の針を刺すだけなのでダウンタイムが短く、傷痕がほぼ残らない
- 施術後の患部の腫れや痛みが少ない
- 施術にかかる時間が短く、両脇で約30分程度
- 施術当日からシャワー入浴OK
ビューホットのデメリット
- 自由診療のため費用が高額(両脇の施術でおよそ34万円程度)
- 汗腺が残ってしまった場合や30歳以下で細胞の成長が活発な場合、再び汗やニオイが発生する場合がある
ビューホットは、皮膚を切開することなく治療できる「切らないワキガ・多汗症治療」の一つで、施術時間が短く身体の負担も少なく、かつ長期的な効果が期待できる治療法です。その中でも特に痛みが少なくダウンタイムも短いため、できるだけ日常生活の制限が少なく済む治療を受けたい方には特におすすめの施術と言えます。
また、クリニックによってはモニター価格でビューホットを受けることができます。モニターの場合、両脇1回分の施術で、正規料金からおよそ2割引程度の料金になっていることが多いですが、手足の多汗症治療やスソワキガ・チチガのモニターはほとんど募集されていません。
治療費を抑えてワキガ・多汗症治療を受けたい場合は、ワキガであれば保険適用の外科手術である反転剪除法(皮弁法)や、多汗症なら外用薬(塩化アルミニウム溶液)での治療、保険適用のボトックス注射などがあります。
ただし、外科手術の場合はしばらく安静にする必要があること、外用薬はある程度の期間継続して塗布する必要があるため、日常生活への影響や治療の煩わしさといったデメリットがあります。また、保険適用で治療を受けられるのは、医師の診断で条件が認められた場合に限ります。
ビューホットは再発する?
一度破壊された汗腺は再生しませんが、破壊されずに残っていた汗腺が再び活性化することで、ニオイや汗が再発したように感じられる場合はあります。ビューホットに限らず、ワキガ・多汗症治療において一度の施術ですべての汗腺を破壊したり、取り除くことは難しいとされています。
仮に、完全に汗が止まって完璧にニオイがなくなる状態を目指して、複数回施術を受けたとしてもそのような状態になるのは難しいため、どの程度の改善を希望しているか予め医師と相談して決めておいたほうが良いでしょう。ビューホットの治療そのものについては、治療半年後のアンケートで80%以上の患者さんが満足を得られたと回答しているクリニックもあります。
また、施術を受けた患者さんの年齢が30歳以下の場合、細胞の成長が活発で皮膚の組織も成長し続けているため、治療後に新しく成長した汗腺から再び汗やニオイが発生する場合があると言われています。
ビューホットとミラドライの違い
この記事のポイント
- もっとも違うのは治療できる範囲(ビューホットは狭い範囲の施術が得意)
- 痛みはミラドライよりビューホットのほうが少ない
- 費用はミラドライよりビューホットのほうが約5~8万円高い
- スソワキガ・チチガ、手足の多汗症治療など狭い範囲の治療、痛みが苦手な方におすすめ
ワキガ・多汗症治療の中でも汗腺の組織を破壊する点が似ていて、治療費用もほぼ同額のため比較されやすいビューホットとミラドライ。具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?機能や治療できる部位、治療に必要な平均費用などで徹底比較しました。
※ページ内の価格は、全国に展開しているクリニック20院のホームページから平均費用を算出したものになります。
※初診・再診料、麻酔代、お薬代など別途費用が発生する場合があります。
ビューホット | ミラドライ | |
---|---|---|
機能 | フラクショナルRF高周波をピンポイントに照射 | マイクロ波を広範囲に照射 |
薬事承認 | 未承認(臨床試験では1回治療後1か月の時点の評価で95.9%改善の実績有り) | 厚生労働省・FDA(アメリカ食品医薬品局)認可 |
痛み | 弱い | やや弱い |
傷跡 | ほぼ残らないが、一時的に針のかさぶたができる場合がある | ほぼ残らないが、一時的に吸引による腫れや内出血が生じる場合がある |
ダウンタイム | 短い(施術当日からシャワーOK) | 短い(施術当日からシャワーOK) |
平均費用(両脇の場合) | 約336,488円(税込約370,136円) | 約279,343円(税込約307,277円) |
モニター価格(両脇の場合) | 約280,000円(税込約308,000円) | 約207,500円(税込約228,250円) |
治療におすすめの部位・症状 | スソワキガ・チチガ、多汗症の治療 | 脇のワキガ、多汗症治療 |
ミラドライに比べると、ビューホットは狭い範囲へのピンポイントな施術ができ、さらに痛みが少ない治療ができるという特徴があります。ですので、デリケートゾーンの治療(スソワキガ)や手足の多汗症の治療をしたい方、できるだけ痛みの少ないワキガ・多汗症治療をしたい方に特におすすめの治療法と言えます。
平均費用は、通常価格・モニター価格いずれもミラドライよりビューホットの方が5~8万円程度高額のため、「切らないワキガ・多汗症治療」の中で費用を抑えた治療を受けたい場合はミラドライの方が良いでしょう。また、治療の痛みに特別なこだわりがなく、脇の治療を希望している場合も、ミラドライの方が適していると言えるでしょう。
ただし、いずれの場合も医師の診察を受けた上での判断になりますので、あくまで一つの参考としてください。
ビューホットの費用はどのくらいかかる?
この記事のポイント
- 両脇施術の平均費用は約34万円
- モニターでは2割引程度の価格が多い(約28万円)
- モニターの場合、アンケートの回答や写真撮影などを求められることがある
- スソワキガ・チチガ、手足の多汗症のモニターはほとんど募集されていない
- 2回目以降の費用は安くなる場合が多く、半額程度で受けられるクリニックもある
ビューホットは保険適用外の自由診療のため、費用はやや高額になります。クリニックによって異なりますが、両脇の治療でおよそ30~40万円程度が相場になります。
しかしながら、2回目以降の施術費用はかなり安く設定されていることが多く、1回目の費用の半額以下で治療が受けられるクリニックが多くあります。1回の施術、多くても2回の施術で効果に満足される患者さんが多いことが理由の一つになっていると思われます。
また、一部のクリニックではモニター料金でビューホットを受けることもできます。両脇1回分の施術で、正規の料金からおよそ2割引程の料金になっていることが多いです。ただし、モニターで受けられるのは両脇の施術の場合がほとんどで、スソワキガ・チチガ、手足の多汗症などのモニターはほぼ募集されていません。
※ページ内の価格は、全国に展開しているクリニック20院のホームページから平均費用を算出したものになります。
※初診・再診料、麻酔代、お薬代など別途費用が発生する場合があります。
ビューホット平均費用(両脇) | |
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通常価格 | 約336,488円(税込 約370,136円) |
モニター価格 | 約280,000円(税込 約308,000円) |
ビューホット平均費用(その他) | |
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手のひら・足の裏 | 各約286,000円(税込 各約314,600円) |
チチガ | 約188,571円(税込 約308,000円) |
スソワキガ | 約336,250円(+税込 約369,875円) |
ビューホットはこんな方におすすめ
この記事のポイント
- ビューホットは、痛みの少ないワキガ・多汗症治療を受けたい方に特におすすめ
- ミラドライでは難しいとされるスソワキガ・チチガ、手足の多汗症治療も可能
- 施術時間が短く、施術回数も1~2回で済むため、治療に時間がかからない
- 痛みや腫れが少なく、日常生活への影響も非常に少ない
ビューホットは、「切らないワキガ・多汗症治療」の中でも特に痛みが少なく、施術時間も両脇で30分程度と非常に短い治療になります。ミラドライでは難しいとされている狭い範囲の施術も得意で、デリケートゾーンや乳輪周りといった部位の治療も可能です。
また、多くの方が1回~2回の施術で効果に満足しているため、従来の治療法に比べると通院や継続的な治療といった時間的な制約が少なく済む点も大きな特徴です。費用は高額でもできるだけ日常生活に影響なくワキガ・多汗症治療を受けたい方、お子様など施術の痛みに弱い方に特におすすめです。
- 費用が高くても効果が長続きしてほしい方
- 手足の多汗症治療やスソワキガ、チチガなど狭い範囲の治療を受けたい方
- 腫れや痛みによる日常生活への影響を極力少なくしたい方
- 何回も通院したくない、1回の施術で治療したい方
- 肌に傷痕を残したくない方
ビューホットと他のワキガ・多汗症治療の比較
ワキガ・多汗症治療の主な施術を比較すると、ビューホットは特に痛みが少なく効果が継続する長さに大きなメリットがある施術と言えるでしょう。また、狭い範囲の施術が得意なので、デリケートゾーンや乳輪まわりといった部位の治療もできるという特徴もあります。
しかしながら、施術費用が高く、脇以外の部位の治療はモニター価格で受けることが難しいというデメリットもあります。また、施術直後~翌日にかけて、汗・ニオイともにいったん効果があらわれますが、その後は数週間かけてゆるやかに汗・ニオイが減少していくため、施術後すぐに汗もニオイも収まってほしい方は、ややもどかしい思いをするかもしれません。
施術名 | ビューホット | ミラドライ | ボトックス注射 | 外科手術 (反転剪除法) |
---|---|---|---|---|
皮膚切開 | なし | なし | なし | あり |
傷痕 | ほぼなし | ほぼなし | なし | あり |
施術時間 | 約30分 | 約60分 | 約10分 | 約90分 |
治療の痛み | 弱い | やや弱い | 弱い | やや強い |
費用 | 高い | 高い | やや高い | 保険適用の場合は安い |
ダウンタイム | 短い | 短い | ほぼなし | 長い(施術後3日~1週間安静) |
通院回数 | なし | なし | なし | 抜糸等含め3~5回 |
効果があらわれるまでの期間 | 施術直後~数週間後から | 施術直後から | 施術2~3日後から | 施術直後から |
効果が継続する期間 | 半永久的 | 半永久的 | 約6ヶ月 | 半永久的 |
ビューホットでニオイや汗が抑えられるしくみ
この記事のポイント
- スタンプ状の36本の細い針を皮膚に刺し、その先からフラクショナルRF(高周波)を照射して汗腺を熱破壊する
- 針の深度を0.1mm刻みで調整して汗腺にピンポイントでアプローチすることで肌ダメージや痛みを最小限に抑える
- 特許技術のクーリングプレートで肌を保護し、肌表面を熱から保護する
ビューホットは、スタンプ状の36本の細い針を皮膚に刺し、その先からフラクショナルRF(高周波)を照射することで、ニオイや汗の原因になる汗腺を熱破壊する施術です。
針の深度を0.1mm刻みで調整することで、汗腺のみをピンポイントに照射することができます。また、施術中は特許技術のクーリングプレートで肌を保護しながら、水平方向に均一に熱エネルギーを伝えます。
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1. 針を刺入してフラクショナルRFを照射する
ビューホットの先端にある36本の細い針を皮膚に刺して、フラクショナルRF(高周波)を照射します。0.1mm単位で針の深さと照射の強さを調節することで、汗腺以外の正常な組織にダメージを与えず、汗腺だけ熱変性させます。
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2. 深度を変えて2つの汗腺を熱変性させる
皮膚の表面から1.0mmの位置より4~5層のエリアに分けて、順に照射します。浅めの層では汗の原因であるエクリン腺を照射し、深い層ではニオイの原因であるアポクリン腺を照射し、それぞれ熱変性させます。
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3. 肌をクーリングしながら均一に照射
特許技術のクーリングプレートで、肌を保護しながら施術します。ビューホットは、下方に単純照射される従来の機器と異なり、フラクショナルRF(高周波)が水平方向に広がる構造なので、熱エネルギーも水平に広がり均一な照射が可能です。